独立後にスムーズに事業を進めるためには、事前に事業計画、資金繰り、そしてメンタルの安定を保つ必要があります。
今回は、サラリーマンが独立するときに準備する方法についてお話します。
事業計画を作成する
事業計画を作成するメリットは、2つあります。1つは、金融機関や仕入先に提示できること、もう1つは、頭を整理できることです。ここでは、事業計画を作成するポイントについてお話します。
対象を決めて作成する
事業計画と聞くと難しく感じてしまいますが、誰のために作っているかを想定すると作りやすくなります。
例えば、仕入先の場合は支払い能力とともにどのくらいの量を仕入れるのかを知りたいと考えます。
よって、必要な情報は、販売先や販路の規模、販売代金の回収サイトと支払いサイトとなります。
販売価格の信憑性は費用見積もり次第
販売価格は、原価や関連する費用を考慮して決定しますが、事業計画でも考え方は同じです。
良くありがちな誤りは、売上から逆算して売上比率から原価や費用を作成している場合です。
この方法は、比較的容易に作成できる反面、必要な費用が漏れたり、事業の商流と合致しないなどマイナス面もあります。
事業の商流を検討するのに役立つ
原価や費用の洗い出しから考えることは、膨大な時間がかかるなどとても大変な作業ですが、実は事業の商流の検討にも役立ちます。
例えば、物販のケースでは商品の仕入代金や家賃、輸送または保管コストなどがかかります。
また、名刺や封筒、商品カタログ、会社案内、ホームページ制作など開業してからかかる費用はかなりの数になります。
資金繰りを作成する
資金繰りとは、「いつどこからいくら入金がある」や「いつどこにいくら払う」といったお金に関することをまとめたものです。
ここでは、資金繰り作成のポイントについてお話します。
資金繰りの基本的な考え方
資金繰り基本的な考え方は、早くもらって遅く払うことですが、実際には逆転しているケースがほとんどです。
そのため、いつどこからいくら入金があるのかといつどこにいくら払うのかをまとめておくクセをつけておきましょう。
ちなみに、事業が動き出し、業務量が増えてくると、売上に直接結びつかない事務は後回しになりがちです。
開業前にも支出は山積み
事業の内容によっても変わってきますが、登録や店舗契約が必要な事業では、開業前に多額の資金が動きます。
免許登録が必要な事業では、開業前に所管する監督官庁に店開業の届け出と登録料の納付があります。
さらに、店舗やオフィスを賃借する場合は、契約時に保証金(アパマンの敷金に該当するもの)が必要になります。
資金繰りには、これらの支出も織り込んだものを作成しておくと漏れもなくなりスムーズに開業できます。
メンタルを整えておく
事業計画や資金繰りとともにやっておきたいのがメンタルを整えておくことです。
独立を考えたときにまず思うことは、さまざまな不安です。ここでは、不安や恐怖と向き合う方法についてお話します。
素直に受け入れる
不安と恐怖に向き合う方法で最も大事なことは、そんな自分を受け入れることです。
自分はそんな臆病じゃない、こんなはずじゃないと思いたいのですが、誰もが通る道です。
受け入れることで、舞い上がっている気持ちを落ち着かせられるので、冷静に物事を判断できるようになります。
可能なら話ができる相手を見つける
孤独を払拭するには、話ができる相手を見つけることです。おすすめは喫茶店のマスターです。
ちょくちょく通っていれば顔を覚えてもらえますし、相手も商売なので適度な距離感で接してくれます。
独立前後はやることが山積み
今回はサラリーマンが独立するときに準備しておくことについてお話しました。
準備のポイントは、事業計画と資金繰りによる資金の出入りの把握、そしてメンタルを整えることです。
特にメンタルの安定は必須です。不安や恐怖から下を向いてしまうことを避けなければなりません。
そのためには、話ができる存在を見つけておくことも大事です。不安や悩みを聞いてもらえるだけでも落ち着くものです。